不動産売却時の税金

不動産の売却時には印紙税と所得税及び住民税(法人の場合には法人税、住民税及び事業税)が課税されます。

 

このうち印紙税は、契約書を1枚作成し原本を買主、コピーを売主が所有することとすれば売主に負担はなくなります。

金額の少ない印紙税はともかく、問題となるのは所得税及び住民税(法人の場合には法人税、住民税及び事業税)です。

 

まず税率ですが、

(1)個人で売却年1月1日における所有期間が5年以下である場合には売却益に対して39%(所得税30%、住民税9%)

(2)個人で売却年1月1日における所有期間が5年超である場合には売却益に対して20%(所得税15%、住民税5%)

(3)法人の場合には所有期間に関わらず、売却益に対してその法人の税率(26~41%)で課税されます。

 

(1)の個人での短期譲渡は税率が非常に高くなっています。

所有期間が5年か、5年超かギリギリの場合には敢えて売却を遅らせて(2)の長期譲渡とすることが有効です。

 

他方、節税に使う中小法人の場合には利益800万円以下は税率が低く、利益800万円超は41%程の税金が課されます。

しかし、損失の7年間繰越という優遇措置がありますから利益分の赤字を貯めておけば売却益に対しての課税はなくなります。

売却計画をしっかり立てておけば、ここでもやはり法人が有利です。

個人では事業や不動産賃貸の損失と不動産売却の利益を相殺することができませんから

 

 

次に売却益の計算方法です。

よく、1億円で買った物件を1億円で売却したのだから、売却益は0円であり税金がかからないと勘違いされている方がいます。

売却益の計算は

 

売却価格 - (購入価格 + 購入諸経費 - 価値の減少分) - 売却諸経費

 

で計算されます。

前述の勘違いは価値の減少分をまったく考慮していないのです。

 

投資用不動産の場合には、「価値の減少分=今までの減価償却費」と考えると分かりやすいでしょう。

 

(例)1億円(建物4,700万円・耐用年数47年、土地5,300万円)で購入した投資不動産を10年後に1億円で売却した(諸経費は考慮しない)

 

価値の減少分(減価償却費)

 4,700万円 ÷ 47年 × 10年 = 1,000万円

売却益

 1億円 - (1億円 - 1,000万円) = 1,000万円

 

となり、売却益の1,000万円に対して課税されるのです。

 

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